離婚を検討中の男性なら「養育費」の金額は、必ず把握しておくべきです。
現状、養育費の逃げ得がまかり通っています。仮に母親が裁判で養育費を請求しても、実際に養育費を勝ち取れるとは限りません。
ですからこの記事を読んでいる男性の中には、「払わなくても問題ないだろ?」と安心しきっている方も多いでしょう。
しかし「養育費の逃げ得」が許されないように、政府は制度の変更を真剣に議論しています。ですから近い将来、養育費の支払いから逃れることはほぼ不可能になるでしょう。
そこで本記事では養育費の金額について、男性が把握すべきことをわかりやすく解説していきます。
養育費の金額はいくら?
- 養育費算定表
- 養育費の自動計算
- 養育費の注意点
養育費算定表(1)
養育費は「養育費算定表」をベースに算出します。養育費算定表で考慮される要素は3つです。
- 夫婦の収入差
- 自営業 or サラリーマン
- 子供の年齢・人数
裁判所の公式HPを参考にすれば、養育費算定表は手に入ります。
養育費・婚姻費用算定表裁判所
しかし養育費算定表を確認するのは少し面倒です。そこでもっとカンタンに養育費を計算する方法を紹介します。
養育費の自動計算(2)
必要な情報を入力するだけで、養育費の金額を自動計算してくれるウェブサイトを紹介します。
養育費の自動計算弁護士実務
養育費の注意点(3)
養育費の金額を計算できましたか?
いかがでしたでしょうか?支払うことは可能でしたか?計算結果に不満はありませんでしたか?
養育費は「親の生活レベルを下げてでも支払うべきもの」です。そのため負担が大きくても頑張って支払うのが基本です。
しかし(お気づきの方も多いと思いますが)、養育費算定表には大きな欠点があるのです。その欠点とは、『負債』や『資産』が養育費の算定要素に含まれていない、という点です。
「負債」や「資産」の状況を加味しないため、養育費算定表の計算結果が実情に合わないことも珍しくありません。
例えば子供を育てる奥さんの実家が資産家であっても、旦那は養育費の支払い義務から逃れることはできないのです。逆に夫が資産家であるにも関わらず「収入がほぼゼロ」なら養育費の支払い義務は軽くなります。
また多額の借金の返済に苦しんでいても、苦しんでいなくとも、養育費の金額は変わりません。もしあなたが、住宅ローンの負担に苦しんでいるなどの事情があるなら、養育費算定表の計算結果を素直に受け入れるのは危険なのです。
最後に
養育費の支払いは長期間になりやすいですし、トータルの金額も大きくなるのが一般的です。そのためシビアな交渉になる覚悟は必要でしょう。
また1万円というちょっとの金額でも、支払い期間が長期間になればなるほど負担感は大きくなります。
子供のためにできるだけ多くの養育費を支払ってあげたい気持ちがあるかもしれませんが、あなたが追いつめられて支払えなくなってしまっては本末転倒です。